今回は不動産業にまつわる資格の一つである「司法書士」について取り上げてみたいと思います。
■ 司法書士
司法書士といえば「暮らしの法律家・法律のプロフェッショナル」というイメージはあるものの、なかなか私たちの生活と不動産に結びつかなかったりしますが、住宅ローンを組んでマイホームを購入した経験のある方はお世話になっていたのではないでしょうか?
■ 不動産と司法書士
土地や建物といった不動産には、私たち個人に戸籍や住民票があるのと同じように、「この不動産は誰のものなのか、いつ誰から取得したものなのか」など不動産の権利関係が記載された「不動産登記簿」というものがあります。
国が管理する帳簿である「不動産登記簿」は一般に公開されているので誰でも申請すれば法務局などで閲覧することができます。
実際、家や土地などの不動産を売買したときに、この不動産が誰からいつ所有権が移ったかなどについて法務局で閲覧できるように記載する手続きを「登記」といい、これら不動産登記などの登記申請の業務を中心に行っている専門家が司法書士なのです。
私たちの身近なところで関係する不動産登記の手続きといえば、
・土地や建物の不動産を購入したり売却したりした時
・土地や建物の所有不動産を担保に融資(住宅ローン)を受ける時
といったところでしょうか。
一般の人が土地や建物の不動産を売ったり買ったりする回数は一生にそう何度もありません。また、売買することがあっても大抵は仲介である不動産業者や金融機関が、売買当事者に代わって司法書士と登記事項について打合せを行い作業を進めます。したがって、売買の決済の場でお会いする位で、普段はあまり身近に感じることはないかもしれません。
とはいえ、金額の大きい不動産を登記する業務ですので、ひとつ間違えると不動産の所有者が財産を失うことにもなりかねない事態になります。司法書士が行う業務は、不動産売買においては非常に重要な役割を果たしているのです。
大切な財産である土地や建物の不動産の権利を守るために必要な不動産登記ですが、手続きの複雑さや必要書類の多さなどから専門家である司法書士に依頼し、安全な登記を行うことが賢明なようです。
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