「株式投資型クラウドファンディング」とはインターネットを通じて、不特定多数の人から事業を行う会社の非上場株式を出資の形態で少額ずつ集めるタイプのクラウドファンディングです。2016年2月現在、ソーシャルレンディングを含む金融型(投資型)クラウドファンディングのほとんどは、匿名組合契約を使用していますが、株式投資型と呼ばれるものは、匿名組合契約ではなく、まさに会社の株式を売買するという形で会社への出資をクラウドファンディングで募るものとなります。
日本ではようやく法制度が確立したばかりなので、まだまだ未知の世界ではありますが、非上場株式への投資そのものがまだまだ私たちには馴染みがないことから、通常の上場企業への株式取引とは何が違うのか?知っておくべきことが沢山ありそうです。
株式投資型クラウドファンディングによる未上場株式への投資
株式投資型クラウドファンディングで扱われる投資対象の会社の多くは、取引所での取引対象となっておりません。そのため、有価証券報告書を公表しておらず、会計監査も受けていないというケースが多くあります。つまり、公開情報が限定されるため、クラウドファンディング事業者がどれだけ情報を収集しているかが、投資にあたって重要なポイントとなりそうです。
なお、当然ですが、クラウドファンディング自体がもっている性質はこの株式投資型にもあてはまります。募集が始まって気づいたら既に応募完了になってしまい、投資機会を逃してしまったり、逆に募集が集まらずに投資実行されなかったりというケースも起こることが想定されます。
株式投資型クラウドファンディングによる非上場株式の購入と売却
株式投資型クラウドファンディングで購入する株式は、取引所での取引がなく、情報が限定されることは前述しましたが、それに加えて、好きなときに売却することや、好きなときに追加購入が出来ないなどの制約があるそうです。難しい言葉を使うと、流動性が低いということのようです。
ベンチャー企業の経営者にとって最大の課題とも言われる「資金調達」も「株式投資型クラウドファンディング」では大きな救いの一手とも言えそうですが、投資する方にとっては、もしかしたら聞いたこともないような人や会社に投資しようとするわけですから、「株式投資型クラウドファンディング」では短期でのハイリターンを追求するのではなく、長期間にわたって会社やその事業内容を応援する、というスタンスが向いているのではないかと思われます。
今後どのような成長を遂げるのかわからない株式投資型クラウドファンディング、リスクも当然ありますが、今までにない投資機会を多くの個人投資家に提供し、投資の選択肢を増やすことになりますので、今後の発展に期待しております。
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