不動産投資に関わっていく際、特に不動産を購入する際に、必ずといっていいほど確認するものの1つとして、「利回り」があります。
◯ 利回りとは?
「利回り」という言葉をインターネットで検索すると、「投資元本に対する、利子も含めた収益の割合」というような表現が出てきます。では、不動産の利回りは?となるとどうなるのでしょうか?
不動産の購入を検討している人からみた場合の利回りとしては、一般的に上記のような計算式で表示することができます。つまり、自分が払う投資金額(価格)に対して、毎年得られる収益がどのくらいの割合(%)なのか、というものさしが利回りになります。
◯ 定義の仕方でいくらでも利回りは変わってくる
単純に「利回り」といわれている際には、分子(毎年得られる収益)と分母(価格)が何を指しているのかをきちんと把握することが必要となります。
不動産投資においては分子の「毎年得られる収益」にはいくつか異なる概念が、広く用いられています。例えば「総収益」(購入した不動産にかかる費用(例えば、建物管理費や、小修繕費)を一切控除する前の金額。)を使用されると、利回りは『粗利回り』とか、『表面利回り』、『グロス利回り』と呼ばれるものになります。
「総収益」ではなく、「純収益」(総収入から費用を控除したもの。)を用いると、利回りは『ネット利回り』、『実質利回り』『利回り』(NOI:Net Operating Income(純収益の英訳)の略)と呼ばれるものになります。
また、分母(価格)に自分が払う投資金額ではなく、不動産鑑定士が算出した鑑定評価額を用いて利回りを計算した場合には『想定利回り』と呼ばれ、J-REIT等でよく使われています。
上記以外にも利回りの計算方法はいくつもありますが、基本的な考え方である計算式をまず理解することが、利回りを理解するうえでの最初の一歩となります。
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