投資判断について陥りがちな判断ミス(4)

コントロール幻想バイアス(Illusion of Control Bias) ~投資判断において陥りがちな判断ミスとその回避の仕方(4)~

今回はコントロール幻想バイアス(Illusion of Control Bias)を取り上げ、引き続き投資判断において陥りがちな判断ミスについて考察します。

自分がコントロールできない事象を、あたかも自分は制御できているあるいは影響を与えられると思い込むことを、コントロール幻想バイアス(あるいは、単にコントロール幻想)といいます。

幻想バイアス

 

コントロール幻想バイアスは日常生活のさまざまな場面で現れます。

例えば、宝くじを買う際、当たりくじをたくさん出している売り場を選び、そこから購入することを決めている人がいるかもしれません。そうするのは、当たりくじが多く出た売り場で購入すれば他の場所から買うよりも当たる確率が高まると考えているからと思われます。しかし、買った宝くじが当たる確率はどの売り場で買っても一定です。このように、客観的な状況が示す確率よりも主観的に高い確率を見積もるのは、コントロール幻想の一種です。

もっと極端なものの例は、自らを「雨男」、「雨女」と称することが挙げられます。一人の人間が雨を呼び込むというのは自然科学的にありえない話ですが、「自分は雨男だから大切なイベントで雨が降りやすい」と思っている状態はまさにコントロール幻想に囚われている状態といっていいでしょう。

 

それでは、投資におけるコントロール幻想とはどのようなものでしょうか?

投資判断が100%当たることはなかなかありません。残念ながら、ある程度の失敗はつきものです。そのために、通常は、最悪、多少は失敗となってしまったとしても、全体でプラスの収益となるよう分散投資をしたり、今後の投資判断の精度を上げるために、失敗を振り返るということを行います。しかし、コントロール幻想に囚われ、「投資判断が当たるはずだから」あるいは、「高い確率で当たるはずだから」という幻想に囚われてしまうと、以下のような失敗をする可能性があります。

 

・「投資判断が当たるはずだから」と集中的な投資を行ってしまい、分散の効いていない資産構成になってしまう。

・「今回は投資判断が当たるはずだから」と、過去の失敗を反省せず、次から次へと売買を繰り返してしまう。

不動産投資において、プロと呼ばれる投資家は、通常、複数の物件を購入し分散投資を行っています。また、次から次へ売買を行うというのは避けられる傾向にあります。しかし、個人投資家においては資産が集中してしまったり、歯止めが効かずに売買を繰り返してしまう可能性は十分に考えられます。
投資活動においてコントロール幻想を減らしていくためには、

(1) 自らの投資判断と異なる考え方に耳を傾ける。
(2) 投資判断の過程を記録として残し、(成功しても、失敗しても)次の投資判断の材料とする。

といったことが効果的です。

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