「デューデリジェンス」という言葉をここ数年耳にすることが多くなりました。投資用として不動産を買う人たちが増え、一般的に使われてきているようです。
デューデリジェンス(Due Diligence)とは「デューデリ」とも呼ばれ、英語で Due:当然行われるべき Diligence:努力 と直訳されます。
◯ 不動産デューデリジェンス
「不動産デューデリジェンス」とは、一般的に「買主あるいは投資家が不動産を購入、投資する場合、リスクを把握するために当然行わなければならない調査」のことをいい、投資対象物件を適正に評価する手続のことです。
購入した後に出てきた問題を解決するには、多くの場合莫大な労力とコストがかかります。
購入後の問題発生を未然に防ぐためにも、必要に応じて専門家に依頼して、投資対象物件に瑕疵はないか、法的に問題はないか、リスクはどうか等を詳細に調べ、購入価格が妥当なのかを判断し、細かくチェックすることで、リスクを低くするよう努めることが重要です。
不動産の購入は非常に高い買い物です。買主(投資家)は綿密な調査の結果によっては、その不動産を購入しない場合もありえます。
◯ 具体的な調査内容
(必要がないと判断される場合等もあり、必ずしも以下の項目の全てが行われるわけではないようです。)
▶ 土地に関して
・権利関係(所有者や抵当権の有無等)の確認
・地盤及び地質(過去の状況や近隣の状況等)の把握
▶ 建物に関して
・建築基準法や消防法等に関しての適法性
・耐震性能等の確認
・建物の管理状況(修繕記録等)や付帯設備等の状況についての確認
・賃貸借関係(契約書の内容や占有状況等)の確認
▶ 経済的状況に関して
・不動産市場等(地価や経済状況等)の把握
・立地や環境等(交通や市場ニーズ等)の把握
・賃貸相場等(近隣の賃料水準等)の把握
・運営支出等(固定資産税等)の把握
・鑑定評価額の把握
等をチェックする行為を指します。
建物が古ければいずれ修繕が発生するだろうし、賃貸物件であれば周辺の立地や環境によっては空室が多くなり収益が見込めない場合も出てくるかも知れません。
リスクを把握するために、詳細な調査を行い、不動産投資を行うには、デューデリジェンスの精度の高さが投資の成否を決めると言っても過言ではなさそうです。
J-REIT(ジェイ・リート)においては、資産運用会社が不動産購入の際にきちんと 「デューデリジェンス」を行っているかどうかがキーポイントになってくるといえそうです。
実際、私たちの普段の生活においても産地や品質、メーカー等を、買い物をする際に吟味されている方もいらっしゃると思います。特に高額な買い物になればなるほど、あらゆる観点から見比べて買う等している方も多いのではないでしょうか?
納得の出来る買い物をするのが大切、それは不動産においても同じことが言えそうですね。
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