◯ 不動産投資法人ってどんな会社?
J-REITは、厳密には「不動産投資法人」と呼ばれているそうです。「不動産投資法人」とはいったい何をしている会社(法人)なのでしょうか?
不動産投資法人は投資家から資金を集め、不動産を運用することを目的とした、不動産投資を事業として営む投資のための特別な会社(法人)。
つまり投資家のために不動産を所有する大家さん的な存在と言えそうです。
そんな不動産投資法人が初めて東京証券取引所に上場したのは2001年9月ですから、日本でのREIT(不動産投資信託)の歴史はまだまだ浅いですが、2社からスタートした不動産投資法人もいまや49社に増えています。(2015年1月末日現在)
◯ 不動産投資法人の特徴
不動産投資法人は法律によって、直接不動産を運用するなどの業務を行うことが禁止されており、従業員もいないので、以下のような実際的な業務は外部の専門家に委託しなければならない仕組みをとっているようです。
・資産(不動産)の運用 資産運用会社(AM(エーエム):Asset Manager(アセットマネジャー)などとよばれています。)へ委託
具体的にはどのような不動産を購入するかの取得から譲渡、賃貸から管理までの判断、運営方針、金融機関との交渉、資金調達や投資家への報告書作成などが資産運用会社に委託されています。さらにテナントを見つけるための募集や不動産の管理、メンテナンスなどの実際の業務は専門業者、例えばテナント仲介業者やビル管理会社に、清掃や警備などは清掃業者や警備業者に、修繕計画の実施などは工事業者に、それぞれ委託されています。
・資産(不動産)の保管 資産保管会社(通常は信託銀行)へ委託
・一般事務 決算や税務の経理業務などの一般事務を事務受託会社へ委託
いかに投資家へ高い分配金を出すかは、いい不動産を安くみつけてもらい、空きが出ないよう満室にしてもらう、またテナントに満足してもらえるよう不動産の管理をキチンとしてもらうなど、どうやらこの資産運用会社などの専門家の腕にかかっているのかも知れませんね。
◯ 不動産投資法人の税法上の特徴
収益から諸経費を除いた利益の90%超を投資家へ分配するなど一定の条件を満たせば、法人税が免除されるので、その分投資家への還元割合が高く、一般の株式会社に比べると分配金を多く出せる仕組みとなっているようです。
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