お金の時間的価値を不動産投資へ応用してみる。
前回の記事では将来のお金は現在のお金に金利を足したものであるという説明をしました。数式で表すと、
(将来のお金) = (現在のお金) + (金利)
でした。
ここから、今回の話題に入っていきます。まずこの数式は、このような感じに書き換えることが出来ます。
(将来のお金) = (現在のお金) × (1+金利の利率)
「金利」を「1+金利の利率」という表現に変えました。これは、通常投資の計算をする際に、金利分を金額で扱うよりもパーセント表示で扱うほうが、都合がよいためです。
この式をさらに「現在のお金」が先頭に来るように書き換えると、
(現在のお金) = (将来のお金) ÷ (1+金利の利率)
このようになります。式で書くと難しそうですが、「将来のお金は金利分割り引きましょう」と言っているに過ぎません。
(ちなみに、「金利の利率」は「割引率」と呼ばれたりもします。)
ここまでの知識で、簡単な不動産投資案件の計算をしてみたいと思います。
ある土地を1年後10,000,000円で売れることを見込んで買おうとしているとします。また、この投資で、年率15%の利益を上げたいと思っているとします。いくらの値段をつけますか?(取引コスト等は、とりあえず考えないものとします。)
これを上の数式に当てはめてみるとこのようになります。
(現在のお金) = (10,000,000円) ÷ (1+15%)
(現在のお金) = 約8,695,652円
すなわち、約8,695,652円と値段をつければよいことになります。次回以降では、もう少し計算が複雑になる事例を扱っていきたいと思います。
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