「ある日突然、自宅前に高層マンションが・・・」とならないために。
今回は前回の「土壌汚染」に続いて「用途地域」についてまとめてみました。
◯ 用途地域とは?
そもそも、土地を買ったら、所有者は何でも好きな建物を建てていい訳ではなく、ちゃんと一定のルールがあります。その1つに、都市計画法で定められた用途地域があります。
用途地域は、建築物の用途(住宅、工場、商業施設等)について、それぞれの地域における土地利用の方向性を考えて定められたもので、簡単にいうと土地は既に色分けされており、その色に応じて建築物のルールが定められています。
上記表のとおり、現在(2014.11.12時点)は12の用途地域に分かれております。用途地域は、都市部における用途の混在を防ぐことを大きな目的としているため、都市郊外ではそもそも用途地域が定められていない地域もあります。
◯ 用途地域によって、様々な規制が存在
用途地域はそれぞれ主な用途(建築物の種類)が定まっており、その目的に沿っていろいろな規制が建築基準法等によって定められております。主なものとしては、「容積率・建ぺい率・高さ制限・斜線制限・日影規制」があります。
◯ 自宅の目の前に高層マンションが?
ある日突然、自宅前に6階建の高層マンションの建築が始まった、ということを聞いたことはありませんか?これは、この用途地域が関係している場合があります。
例えば、自宅は「第一種低層住居専用地域(2階建程度の戸建住宅やアパートしか建てられないエリア)」である一方、道路を隔てた南側は、「第一種住居地域(6階建程度のマンションが建てられるエリア)」であるという場合が1つの例です。
◯ 用途地域はどうやって調べる?
一般に住宅販売業者等から購入する場合、購入予定地の用途地域については広告等に表示されております。小さくてわかりづらいかもしれませんので、隅々まで探してよく読んでみてください。但し、広告等では、周囲の用途地域がどうなっているかわかりません。用途地域を調べるには、都道府県や市町村のホームページで用意されている場合があるので、インターネットで簡単に調べることができます。参考までに、東京都は都市整備局の以下のURLから調べることができます。
http://www2.wagamachi-guide.com/tokyo_tokeizu/
ある日突然、自宅の目の前に高層マンションが建つという悲劇に遭わないためにも、購入予定地および周辺の用途地域を調べておくと一安心です。
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