シンガポールで過去最大のオフィス売買・カタール投資庁が買収
アジア1位の不動産取引 ~シンガポールのアジア・スクエア・タワー1~
JLL(ジョーンズ・ラング・ラサール)は、カタールの政府系ファンドであるカタール投資庁が、米大手運用会社のブラック・ロックからシンガポールのマリーナ・ベイ地区にあるハイグレード・オフィスタワーの一つ、「アジア・スクエア・タワー1(Asia Square Tower 1)」を約24億5,000万ドル(約2,600億円)で買収することで合意したと発表しました。
アジア・スクエア・タワー1は2011年にオープン(タワー2は2013年にオープン)しました。開発当初はテナント誘致に苦労していましたが、現在はシティバンクやグーグル、ジュリアス・ベア(スイスの名門プライベート・バンク)等が入居しており、稼働率は90%以上となっています。約11万㎡の事務所スペースと約3,700㎡の商業スペースからなり、開発の進むマリーナ・ベイ地区の中で一際目立った存在となっています。
この取引は、JLLの発表によればアジア太平洋地域で最大のオフィス一棟の取引となっており、世界でも2番目の大きな取引となっています。
日本での過去の大規模な不動産取引を見てみますと、以下のようなものがあります。
パシフィックセンチュリープレイス(PCP)丸の内: | 推定1,800億円(2014年取引) |
大手町タワー(オフィス持分): | 推定1,780億円(2014年取引) |
目黒雅叙園(ホテル): | 推定1,430億円(2015年取引) |
以上の金額と比較しても、今回の取引は2,000億円をはるかに超えていまして、いかに大きな取引だったかということがわかりますね。日本も含めてアジアの不動産市況はいまだ活発であり、今後もこのような大型ディールが続く可能性は否定できません。アジアの不動産マーケットの今後の動きに注目です!
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